[1]ホンダモーターサイクリストスクール
頑張って免許を取って念願のバイクを買ったけれど、実際の交通の流れが怖くて道へ走り出すのが怖い──という声は少なくない。最初はそれが当たり前で、怖いと思うのはキミだけではない。でも「どこで練習すればいいの?」「練習中に転んで自分のバイクが壊れるのはイヤだなぁ」と思うだろう。
そこで、オススメしたいのはバイクメーカーが各地で行っている“ライディングスクール”だ。自分のバイクで練習するだけではなく、レンタル車両も用意されているので「バイクを壊しちゃったらどうしよう」と考える人、そしてまだバイクを持っていない人でも、気軽に練習きるのだ。費用もレンタル込みで1万円台からと、負担が少ないのも魅力。また、スクールによってはヘルメットやプロテクターの貸し出しも行っているので、手ぶらで行けるのだ!そんなライディングスクールのひとつが「鈴鹿サーキット交通センター」で開催されているホンダモーターサイクリストスクールだ。ビギナー向けには、まず街中走行に慣れるための「初級タウンライドチャレンジ」と、ツーリングに行けるようになるための「中級ツーリングライドチャレンジ」のコースが用意されている。目的に応じたクラス分けがなされているから、「まわりは上手い人ばかりで…」という不安もないし、多数のインストラクターが丁寧に教えてくれるので安心だ。
●練習用のレンタル車両は250cc、400cc、750ccなど、さまざまなバイクが用意され、教習車でおなじみの「バンパー」が付いているから、倒しても転んでしまっても安全が確保されているので怖くないのが◎
「初級タウンライドチャレンジ」「中級ツーリングライドチャレンジ」ともに、基本はパイロンで仕切った専用コースを走り、ブレーキングやパイロンスラローム(パイロンを目標物にして左右に小回りを繰り返す)の練習を行う。専用コースだから、普通の道ではなかなか試せない(!?)「どんな操作をすると、どうバイクが動くか」なんてことも考えられて、自分ができないことを発見できたり、苦手な操作を思う存分練習できたりと、楽しくバイクを覚えられるのだ。
■実際に参加したライダーの感想
●ニンジャ400に乗っている さかぐち ひろみ さん(30代:右)
最初は後ろに乗せてもらっていたんだけど、みんなと一緒に自分も走りたくなって」というのがバイクの免許をとったキッカケ。“曲がるのが怖い”と思うことがあり、受講を始めて5回目の参加。「以前は仲間とツーリングに行くとペースを気遣ってもらうこともあったんですが、今はむしろ、曲がるのが楽しいと感じるようになりました。腕で曲がるんじゃなくて、腰で曲がる、ということが分かったのが大きいと思います」
●CB1300SFに乗っている せんすい なおき さん(30代:左)
さかぐちさんのツーリングの仲間。街中をカッコよく走りたいと思って、8年前からスクールを受講している。CB1300SFのレンタルを利用できるので「自分のバイクと同じ感覚で練習ができるし、レンタル車だから余計な心配がいらないのもいいですね」という。初級から受講すると「この課題が上手くできるようになったら、次は中級へ……とステップアップするのが楽しくなってくるんですよ」
●みきひろ さん(17歳:右)
テレビやマンガの影響でバイクに乗りたくなった」というみきひろさんは、お父さんのかずひこさんを誘って一緒に受講。免許は2019年の6月に取ったばかりだが、何度もスクールに通ううちにメキメキと上達。自分からインストラクターに積極的に質問をするなどして、キレイな走りを身につけていた。
●みきひろさんとバイクを共有中の あまの かずひこさん(44歳:左)
若いときに免許は取ったものの、25年近くバイクには乗ってこなかったというお父さんのかずひこさん。みきひろさんがバイクに乗る姿を見て自分も乗ってみようと思ったものの、やはり不安があったということで「初級タウンライド」を受講。「何度も参加している息子は、本当はもう初級でなくてもいいんですけど、付き合いで一緒のクラスに参加してくれているんです(笑)」と、親子ライダーのほほえましい姿だ。
●スクールの締めくくりは、F1も開催される鈴鹿サーキットをパレードラン!
report●編集部 photo●益田和久、編集部